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第8話 スヒョンの「故郷」 その2 北に消えた詩人「鄭芝溶」

  • 2007/10/17(水) 01:17:06

スヒョン@リュジン氏がカルペディエムで読んでいた本は、李箕永の『故郷』だと思いますが、最初は鄭芝溶(정지용 チョン・ジヨン・1902~1950年頃?)の詩『故郷』ではないかと考えていました。

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故郷 고향
鄭芝溶 정지용

고향에 고양에 돌아와도
그리던 고향은 아니러뇨

산꿩이 알을 품고
뻐국이 제철에 울건만

마음은 제 고향 진히지 않고
머언 항구로 떠도는 구름

오늘도 메끝에 홀로 오르니
흰점 꽃이 인정스레 웃고,

어린 시절에 불던 풀피리 소리 아니나고
메마른 입술에 쓰디 쓰다

고향에 고향에 돌아와도
그리던 하늘만이 높푸르구나



故郷に 故郷に帰っても
恋しい故郷は此処にない

雉が卵を抱いて
カッコウは季節に鳴けど

心はわが故郷を持てず
遠い港に浮かぶ雲

今日もひとり山に登れば
白い花がやさしく微笑む

幼いころ吹いた草笛の音 今は鳴らない
乾いた唇にほろ苦いばかり

故郷に 故郷に帰っても
恋しい空だけが高く蒼い

「東方評論」(1932)

kyonsu_kokyo_2_2.jpg
スヒョンとソヌ・ワン、ミンにそそのかされ
初めての「飲酒」

鄭芝溶は、韓国最初のモダニズム詩人として知られ、ソウルの徽文高等普通学校を修了後、同志社大学予科に留学、その後文学部英文科で学び、1929年に卒業、帰国後はソウルで英語教師をしながら、詩を発表し、1930年代を代表する詩人として、その言葉の美しさや抒情性が高く評価されているそうです。

kyonsu_kokyo_2_3.jpg

朝鮮戦争勃発後のある日、家を訪ねてきた若者数人と外出したきり行方不明となり、北朝鮮に拉致され死亡したのではないかといわれています。
韓国では、長く自分の意志で越北したといわれていましたが、1987年の民主化以降に名誉回復され、1989年より「鄭芝溶文学賞」が制定されました。
日本での留学先だった同志社大学今出川キャンパスには彼の京都時代の代表作『鴨川』という詩を刻んだ詩碑があるそうです。
参考:「尹東柱と鄭芝溶―二つの詩碑は国際交流の証―」宇治郷毅(同志社人物誌95)

京都には時々でかけるので、今度行った時に是非詩碑を見てこようと思っています。

kyonsu_kokyo_2_4.jpg
スヒョンが絡むシーンでは、過去と現在がオーバーラップします。
時空の歪みがおこるのでしょうか?
タイムトラベラー?

故郷を失ったスヒョンの心情には、鄭芝溶の「故郷」の方が似合う気がします。スヒョンの故郷は海が近くにある農村。ソヌ・ワン@カン・ジファン氏やソヌ・ミンと少年時代を過ごした想い出の場所です。しかし、「密告」事件の後、スヒョンの家族は逃げるように北間道に移住し、スヒョン自身も二度と故郷に帰ることはできなかったのではないでしょうか。

kyonsu_kokyo_2_5.jpg

2回目の「おい!ソヌ・ワン!」

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