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我らの歴史を記憶しよう…旧全羅南道庁舎別館

  • 2009/05/24(日) 00:00:00

今年は光州事件から29年、来年2010年は30周年となります。日本のマスコミでは、5月18日の追悼式についてほとんど報道されませんでしたが、朝日新聞の小さな記事に気がつきました。

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◆光州事件抗戦地撤去に遺族反発◆
旧全羅南道庁舎別館
【光州(韓国南西部)=箱田哲也】

韓国軍部による民主化運動弾圧「光州事件」の最後の抗戦地、旧全羅南道庁舎別館の撤去を政府が決めたことに、遺族が反発している。事件の29回目の追悼式があった18日の光州市内は重苦しい空気に包まれた。
犠牲者をまつる国立5・18民主墓地であった追悼式の直後、遺族は国会議員らに建物の保存を直訴しようと駆け寄り、警察ともみ合いに。韓昇洙(ハン・スンス)首相は式典のあいさつで「和合」を呼びかけたが、遺族の理解は得られなかった。
80年5月。戒厳令下のデモ弾圧に市民らが蜂起した光州事件の死者(負傷後の死亡者も含む)、行方不明者は同市の統計で332人に上るが、実態はわからない。遺族らは昨年6月から別館を占拠している。

朝日新聞 2009.5.19 朝刊

現在衛星劇場で放送中の『第5共和国』では、今ちょうど光州事件にさしかかっています。全斗煥(チョン・ドファン)@イ・ドクファ氏を中心とした軍部と、三金氏(金大中、金泳三、金鍾泌)の政治的緊張関係の中で、民主化を求める国民の動きを徹底して弾圧する全斗煥氏とその側近達の様子が描かれています。

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화려한 휴가(2007)より

光州市では、5月18日、学生・市民と軍との衝突がはじまり、5月26日、戒厳軍による総攻撃の最後通告の時点で、400人以上の市民が、道庁舎に集まっていました。学生や女性などが庁舎から出されて、最後に残ったのは157人。「残りたい」と主張する学生には「光州市民の闘いを後の時代に語り継ぐ義務がある」と説得して庁舎の外に出したそうです。

5月27日早朝、ヘリコプター、戦車、装甲車を使った戒厳軍の総攻撃がはじまり、15人が死亡、負傷者は40人、100人以上が逮捕され、軍事法廷で裁かれました。

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旧全羅南道本館(1930年)

全羅南道庁は2005年に光州から、西部海岸沿いにある務安郡南岳里に移転していて、現在は南岳里に新しい庁舎が建てられています。旧全羅南道庁舎周辺は、現在、大規模な再開発がすすめられており、1930年に建設された本館は、ソウル市美術館(旧京城裁判所:1928年)などと共通する、植民地時代の官公署建築の典型的な様式を持っているため、近代建築として保存されるようですが、1970年代に増築された別館は、国立アジア文化殿堂の建設のために取り壊すというのが政府の方針のようです。

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偶然、先日読んでいた雑誌に「アジア文化中心都市・光州」という記事が載っていました。韓国政府の特別法のもとに2004年から20年間、総額約5兆3千億ウォンの予算を投じて、「アジア文化中心都市造成事業」が進められているそうです。コンセプトは「文化で食べていける都市を構築する」。確かに光州を中心とした地域は古くから文人や画家を多く輩出している土地柄です。旧全羅南道庁舎別館を取り壊して建設される予定の「国立アジア文化殿堂」はその中心的施設として位置づけられています。

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今年5月18日の追悼式
別館は黒いシートで覆われいます

でも、ちょっと立ち止まって考えると、何かおかしい、古くからの地域の文化的風土を大切にして、それを活かした魅力ある都市づくりをおこなうのは、いいけれど、市民の記憶の中に刻まれた民主化運動の歴史は文化ではないんでしょうか?

政府は光州市内には、庁舎前の噴水広場や記念公園、記念墓地など、さまざまな施設があるから、それで良いと言っているようです。しかし、保存を訴える人たちは、別館も含めて光州市民の生きた歴史として保存を訴えています。黒いシートで覆われた別館前のリボンに書かれたことばは…

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으리의 역사를 기억하자
私たちの歴史を記憶しよう!

文化的価値とはそこに住む人たちのアイデンティティに関わる価値ではないでしょうか。一見、平凡な役所の建物である別館も、韓国現代史の中で語り継がれるべき歴史の証人です。撤去、取り壊しではなく、保存を訴える人たちと政府が話し合いの中で、この建物を遺し、活かす道が考えられないのか…。詳しい事情がわからないので、抽象的なことしか言えませんが、そんな感想を持ちました。

この次、時間をかけて韓国を旅する時には、光州に行ってみたいと思っています。その時、今黒いシートで覆われている、別館が、何かいい方法で保存されていたら…と思います。

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この記事に対するコメント

光州

私も行って見たい所のひとつです。
光州事件の事はドラマや映画の中でしか理解してませんが、
時代背景はそれぞれ取り上げ方が違いますね。
戦争を知らない世代に(歴史を記憶しょう)と言う考え方は理解できます。
重くなりましたね。

リュジン情報、本当に速い!!コマオヨ~♪
ヨ・ウンゲさんは好きな女優さんの1人でした。
安らかに・・・(涙。。。)

  • 投稿者: レンハルモニ
  • 2009/05/24(日) 10:40:04
  • [編集]

5・18

恥ずかしい話ですが、2004年以前の私は、韓国について学校で学習したこと以上の知識はなく、隣の国のことなのに興味もなかったんです。まさに近くて遠い国...でした。その後ドラマから始まり、歴史にも触れることになり、韓国はとても魅力的な国になりました。そして映画「光州5・18」を見ました。映画を見た時の衝撃は、事件そのものの悲惨さや理不尽さにもよるのですが、自分がこのことを今まで知らなかったことが最大の衝撃でした。1980年当時、隣国で起きていたことについて、全く記憶になかったんです。映画で、イ・ジュンギ扮する高校生たちも無惨に殺されてくのですが、自分と歳がかわらない(歳がばれますね~^^)彼らが、こんなにも熱く闘っていたのに、自分は何も知らなかった...それなりにボランティア活動もしてたし、社会の問題にも眼をむけていたつもりだったんですが、隣の国のことを知らなかった(関心をもたなかった)自分がすごく情けなかったです。
今年の5月18日は、新型インフルエンザへの対応で忙しく過ごしました。torakoさんが紹介してくださった新聞記事は私も読みました。いつか必ず訪れたいと思っていた場所なので、もし取り壊しになったら、この悔恨を自分はずっとひきずるだろうな...
と個人的に残念でした。torakoさんのように大きな視点で考えられないのですが、わたしもぜひ!残してほしいです。そして必ず訪れたいです!
torakoさん!  リュジン氏のことだけでなく、光州事件のことまでお話できて(聞いていただけて)とてもうれしです。なかなかいないんです、こんな話ができる友人は...
長々と・・・ありがとうございました

  • 投稿者: yukippe
  • 2009/05/24(日) 12:42:26
  • [編集]

ソウル以外の韓国も…

レンハルモニさん
こんにちは!
今まで韓国で行ったことがあるのはソウル、釜山、慶州、天安、陜川…
高速バス網が発達しているし、交通費が日本より割安なので、チャレンジしやすいかな~なんて思っています。
ドキュメンタリー番組などを見ていると、ほんの30年前の出来事とは思えない衝撃。
でも、30年前の出来事を知らない世代がどんどん社会の中堅になっていく時代ということでもありますよね。

あぁ~沈痛な表情のリュジン氏
素敵だわ~と思いつつ、こんな悲しい場面の姿を見るのがちょっと辛い。
でも、過去の作品で、ヨ・ウンゲさんとは、また何度も会えるから…
亡くなっても、私たちにたくさんの作品を遺してくれましたね~

  • 投稿者: torako
  • 2009/05/24(日) 14:37:24
  • [編集]

子育てから~歴史まで♪

yukippeさん
19日の新聞記事に気づいてらっしゃったんですね。
国際面の本当に小さな記事で、きっと記事を書いた記者の方は、この問題に思い入れがあるのではないか…と思いました。
前々から光州に行きたい…と思っていたのに、旧庁舎別館がこんなことになっているとは、記事を見るまで全然知りませんでした。
私も、光州事件がどんなものだったか知ったのは、ここ何年かのことです。

実は仕事でお世話になっている韓国の大学の先生が、民主化運動の経験者で、直接この時光州にはおられなかったんですが、ソウル逮捕されて、西大門刑務所に服役経験がおありでした。(その後、名誉回復されたそうです)
当時のことを少しだけ聞いたことがありますが、静かな語り口とは裏はらに、内容の厳しさ、激しさに驚いたのを覚えています。
そして、yukippeさんと同じく、自分が実感として感じられる時代(1980年)の出来事なのに、最近まで何も知らなかったことが、悔しくて…。

リュジン氏が活躍している華やかなドラマの世界も、旅行で訪れて私たちを圧倒するパワーあふれる市場のアジュンマたちも、「京ス」の時代の植民地支配も、29年前に光州で起きた出来事も、板門店で向かい合う、南北の現実も、みんな隣国の現実で、私たち日本人も歴史の色々な場面で深くかかわっているんですよね。
関心を持って知れば知るほど、歴史も全て含めて、さまざまなことを自分の目で確かめて知りたいと思うようになりました。
韓国語の勉強をはじめたのも、リュジン氏ドラマを字幕なしで見たい!8割、日韓の歴史をそれぞれの立場から知りたい2割…かな?
動機はさまざまですが、本当にまず「知る」ことが大切ですよね。
具体的に何か出来るということでもないのですが、知っていただく方が増えれば、何か変化があるかも知れない…とも思います。
我が倶楽部は硬軟ビビンバ、何でもアリですので、遠慮せずに語ってください!
私も、リュジン氏子育て情報のすぐ後に、硬派の記事を突然書くかも知れません!

  • 投稿者: torako
  • 2009/05/24(日) 15:20:56
  • [編集]

悲劇はなぜ忘れられていくのでしょうか。。。

torakoさん、またまた貴重なお話こまうぉ~。

光州事件は、名前と年号だけ で授業では終わった記憶があります。
金大中という元大統領が監禁されて(これはタイムリーでは知りませんが)、
解放されたという話は親が話したりニュースで言っていたのをタイムリーに聞いておりましたが、
すぐお隣の国で、言論の自由(思想の自由)がここまで弾圧され、多くの人が苦しんだことなど、
こちらにうかがうまで存じ上げませんでした。
なぜその方が監禁されていたかなど、当時、考えることもしなかったです。
彼がクリスチャンだという話だけは教会で聞いて、なんとなく身近にかんじていたのですが。
知れば知るほど、恐ろしい事件(事件といっていいのでしょうか)ですが、
つい、こないだのお話なのですよね。。。

自分の思想を主張したと言うだけで無残に殺されていった人々。
どこの国にも長い歴史の中ではあることなのかもしれませんが、
つい、こないだ起きた苦しみすら、国は忘れてしまうのでしょうか。
所詮、国民の苦しみなど、国にとっては小さいものなのでしょうか。。。

この場所を残すことで亡くなった人が帰るわけでも、遺族の方の苦しみがいえるわけでもありません。
でも、同じ過ちをもう一度繰り返さないためにも、残しておいて欲しいですね。
今を生きる人々の、よい教科書になると思います。

  • 投稿者: ちぃ
  • 2009/05/25(月) 12:07:15
  • [編集]

こんにちは

心斎橋のとある映画館で、5.18についてのイベントがあったようですね

今通っている韓国語の教室で、私が入学?する1週間前の授業のとき、ソンセンニムが熱く光州事件について語っておられたようです

私も光州に行きたいと思っていますが、今回も行けそうにないです・・・

  • 投稿者: M
  • 2009/05/25(月) 16:33:54
  • [編集]

30年で劇的な変化がありました…

ちぃさん
こんばんは!
20歳代の人にとっては、生まれる前のことになってしまうのですが、30歳代以上の人にとっては、1980年っていうのは、そんなに昔という感覚ではありませんよね。
民主化が実現したのが1987年ですから、本当の意味で言論の自由が保障されたのはつい20年少し前…。
韓国で日本文化が公式に開放されたのが1998年…1998年といえば、もうリュジン氏はデビューしているんですよね。
今、リアルタイムでお互い国のドラマを視聴したり、ネット上で語り合ったりできる自由な世界は、色々な人たちの努力によって実現したものだと思うと、そんな努力を忘れないようにしなくちゃ…という気持ちが強くなりますね。

政府は撤去を強行しようとしているらしいし、保存を主張している人たちは最後まで抵抗すると言ってらっしゃるし…話し合いで解決策が見つかればいいのですが…。

  • 投稿者: torako
  • 2009/05/26(火) 00:27:14
  • [編集]

「熱く」語るソンセンニム

Mさん
こんばんは!
そうでしたか!ノーマークだったので、行けずに残念でした~
ソンセンニムは40代の方ですか?
ウリ・ソンセンニムは30歳なので、光州事件は自分自身の体験としては少し遠いようです。
でも、仕事で交流のある釜山の人たちは、40代の人が多いので、皆「熱く」民主化闘争を語っていました。
韓国でも世代間ギャップは避けられないようですね。
韓国、気をつけて行ってきてください~6月6日には『京城スキャンダル』放送開始2周年記念で、ファンの方がイベントをするそうです。リュジン氏が現れる確率は50%だとか…
行きたいけど、無理だわ~

  • 投稿者: torako
  • 2009/05/26(火) 00:40:33
  • [編集]

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