スポンサーサイト

  • --/--/--(--) --:--:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

冷たい月光が照らすもの… 「尹東柱 弟の印象画」

  • 2008/03/12(水) 00:00:00

以前、同志社大学にある尹東柱 윤동주の詩碑の記事で、彼の代表作の一つ「弟の印象画」を紹介しました。

donjyu_080312.jpg

日本語を強制された時代、ハングルでの詩作にこだわった彼の詩をハングルで読んでみたいと、先日釜山を訪問した時に、韓国で出版されている尹東柱の詩集『하늘과 바람과 별과시』(空と風と星と詩)を書店で手に入れました。
5000ウォンの可愛らしい表紙の本です左肩にはSTEADY BOOKS 24と書いてあります。韓国文学の「定番本」なのかしら…。

改めて、尹東柱が1938年に書いた詩「아우의 인상하(弟の印象画)」を紹介したいと思います。

아우의 인상하
弟の印象画

윤동주
尹東柱

붉은 이마에 싸늘한 달이 서리어
아우의 얼굴은 슬픈 그림이다.

발걸음을 멈추어
살그머니 애딘 손을 갑으며
「늬는 자라 무엇이 되려니」
「사람이 되지」
아우의 설은 진정코 설은 대답이다

슬며시 잡았든 손을 놓고
아우의얼굴은 다시 들여다본다.

싸늘한 달이 붉은 이마에 젖어
아우의얼굴은 슬픈 그림이다.


1938

弟の印象画 尹東柱
 
あかい額に冷たい月光がにじみ
弟の顔は悲しい絵だ。
        
歩みをとめて
そっと小さな手を握り
「大きくなったらなんになる」

「人になるの」
弟の哀しい、まことに哀しい答えだ。

握った手を静かに放し
弟の顔を覗いて見る。
       
冷たい月光があかい額に射して
弟の顔は哀しい絵だ。

伊吹郷訳


小さな弟の「사람이 되지」(ひとになるの)という言葉に東柱が受けた衝撃と悲しみ。そして、私たちもまた、この小さな詩の中に「ひと」が「ひとらしく」生きるのが難しかった「あの時代」を透かして見ます。

冷たい月光が弟の額を照らす、その季節は、厳しい冬でしょうか。それとも、夜風の中にかすかに春の気配を感じる今頃のような季節でしょうか。

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。